散歩などにでかけたり、室内でも犬が呼んでもすぐに戻ってきてくれないケースがあるかもしれません。そういったときにはしつけをするのが大事ですが、しつけと言っても難しいものではないのです。

犬には、呼べば戻ってくるという習性が元から備わっています。それでも、呼んでも戻ってくれないということは、危険を伴う点を知っておく必要があります。もし呼んでも戻らなければ、車道に飛び出して事故に遭ってしまうかもしれません。

現実として、そういった事故も起きているのです。そうしたことから、呼べばすぐに戻ってくるようにしつけるのが大事です。戻ってくれない理由を挙げると、犬にとって呼ばれてもさほどメリットがないと習慣化してしまっているか、犬が呼ばれたことよりも楽しみがある場合、第一呼ばれたら戻るのが習慣として身に付いていないという点が考えられます。

要するに、飼い主が『呼ばれると楽しいことがある』と習慣化させるのがポイントとなります。実を言うと、犬は呼ばれてもそれが自身の名前であると認識していない可能性があります。

トレーニングをするとなると、その点が大事になってきます。犬はその名前の言葉の意味は分かりませんので、『音』によって覚えるものです。飼う側としては、人と同様に犬が名前を認識していると思ってしまいがちであり、褒める時や叱る時などどういった状況でも同じように呼ぶことがあります。

そうなると、名前の意味が混ざってしまい犬もわけがわからなくなってしまいます。例えば、叱られた時に名前を呼ばれた時の印象は、犬にとっても強く残るものです。もしかしたら、犬側からすると呼ばれたということはまた怒られるのではないかと思っているかもしれないのです。

それならば、きちんと呼べば戻ってきてくれるように、命令について意味を持たせるのが大事です。しつけの方法として、まず呼べば犬が戻ってきてくれる音を決めましょう。名前でも良いですし、『来い』という言葉や犬笛などでも良いでしょう。

何かつだけ音を決めるのです。その決めた音で呼ぶ際には叱らない点が大事です。できるなら、遠くまで聞こえる音が望ましいです。そして、家族皆が同じ音で呼びます。家族の中の誰が呼んでも戻ってくるようにすれば、ご主人がいない場合でも戻ってきてくれるようになります。

今の時点で、名前を呼んだとしても逃げ回ってしまうようであれば、名前以外の音で呼ぶのがカギです。そうして、新しい音で戻ってくるように習慣化させるのです。犬を呼んだあとには、褒めてあげるのも重要です。

また、なかなか戻って来ないからと言って、自分から歩いて連れにいくのはNGです。なかなか戻ってくれない初めのうちは、餌を握って隠し持ち、名前を呼んでから鼻先に持っていきます。

ついてくる犬であれば、呼んだ場所までついてこさせてお座りをさせてから、名前を呼んで餌をあげます。その他に、犬を叱るなら別個の言葉を用意しておくのが便利です。名前を怒鳴らなくても、静かな言い方であっても顔は怒っていることをわからせる表情にするのもポイントです。